Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/infocorpus/sensorcorpus.com/public_html/wp-content/themes/infocorpus/single-news.php on line 115

第5回:ミッションクリティカルで使われるIoTシステム

コンピュータの歴史を振り返ると、最初は砲弾の計算に使われていたと言われている。それはコンピュータの和訳である計算機そのものの機能である。しかし、一般的にコンピュータが普及したのは企業のシステムとして使われたときであった。IBMが銀行などのシステムとして構築、運用していた時代である。現在、金融系システムはCOBOLという言語によって動いている。
 
コンピュータは企業のデータを取り扱うために使用され、さまざまな商取引に必要なデータを格納し、処理を行ってきた。今でもコンピュータシステムの大半はさまざまなビジネスにおけるデータ処理を行っている。
特に大規模なのは、オンラインシステムと呼ばれる銀行が利用する金融システムである。
例えば、普通預金から定期預金へのお金の移動を行うために、トランザクションと呼ばれるデータベースへのデータの挿入、更新、削除を行う一連の処理が行われる。この場合、複数の処理をきちんと元に戻せるようにすることで障害に対応できるシステムとして構築することが求められる。このような企業活動のメインとなる基幹系システムは、「ミッションクリティカル」と呼ばれる。
 
IoTシステムが扱うデータは、人ではなくモノのデータである。今のところは、基幹系に対して情報系と呼ばれる領域で、得られたデータを分析することでさまざまな問題を解決するために利用され始めている。
しかし、今後はIoTシステムにおいても基幹系であるミッションクリティカルな場面でも利用されていくようになる。従来のお金に関するデータ処理とは異なるミッションクリティカルな領域でIoTの利用が広がっていく。
つまり、24時間365日稼働し続けるIoTシステムが普及していくと考えている。この場合、データ処理としてトランザクションは必要なくなる。その代わり大量のモノからデータを高速に処理することで、さまざまな機械の制御や、異常の検知に利用されるようになっていくと予想される。
 
ミッションクリティカルなIoTシステムは、通常のコンピュータシステムと同様に、堅牢生、可用性、セキュリティなど、さまざまな機能をカバーしていることが必要となってくる。それはIoTプラットフォームにおいても同様に求められていく性質であると考えることができる。
ユニバーサルIoTプラットフォーム「センサーコーパス」はミッションクリティカルなIoTシステムをターゲットとしている。24時間365日間稼働することで、さまざまな機械の状態監視から制御、そしてそのデータを利用した生産性の把握やAIによる故障検知のためのデータソースとして使われていくと考えている。
 
今IoTは、手作りレベルのシステムから基幹システムへと利用シーンが少しずつ変化してきている。そろそろ、IoTを使った「お遊び」が終わり、我々の生活を支えるインフラとしてのIoTが普及していくだろう。